《私の本棚 第二十》   1998年(平成10年)11月
 
    「鬼趣談義」  澤田瑞穂  
 
  副題に「中国幽鬼の世界」とある。聊斎志異・西遊記(参照)・封神演義などそういっ た類の書物は多いが、この本は

そんな話の総集編の感がある。題名の「鬼趣」とは、この本の初めに―仏教用語で、地獄・餓鬼・畜生・人間・天上、こ

れを総称して五趣又は五道という。あるいは畜生の次に阿修羅すなわち修羅道を加えて六趣または六道ともいう。

「趣」とは輪廻の理によって衆生がそれぞれ趣くところの意で、場所のことだから、興趣とか趣味とかの気分の意味

ではない。従って、鬼趣も幽鬼の住む世界すなわち冥界のことで、背中がゾクゾクするような怪談的気分をいうものでは

なかったが、一般には鬼趣汪溢などといって、もっぱら怪奇なムードの意に用いられているようである。」―と説明されて

いる。

   しかしよくこれだけ幽鬼の種類と技能?を調べたものと感心する。日本の幽霊は足が無いとされているが、中国の幽

霊には足があるのが普通で、僵屍(きょうし・キョンシー)は、お笑い映画だけの話かと思っていたが、れっきとした言い

伝えの、中国幽鬼の話ということが分る。

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