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《私の本棚 第二十四》 1999年(平成11年)3月
「猟人日記」 ツルゲーネフ 作
猟人日記と題されてはいますが、狩人の「私」を主人公にした短編集と言えます。約百五十年位前のロシアで、貴族社会
が没落していく頃を背景にしています。貴族である私が、狩猟に行く先々で、農奴たちの自然な心に感じる様子が描かれ ています。
その中の一遍に「チェルトプハーノフとネドピュースキン」があります。ある貴族が死亡し相続人が一堂に会します。今や
実態を失いつつある「貴族」によりかかって生きている人たちが集まってきます。その中でも力関係があるわけですから、 当然最下位に位置する人もいます。人を馬鹿にした態度と言葉で「一体どこの椋鳥か、きかしてもらいましょう。」と言われ た弱者に、「おれのご先祖は皇帝陛下にお仕えしたんだ、貴様こそ何者だ」と逆襲され引き下がるくだりがあります。貴族 階級にある作者の視点がよく表わされていると思います。零落した貴族出身の父と、はからずも莫大な資産を相続した母 があったからこその作品ともいわれています。 この小説を読んだ皇帝は農奴解放令(参考)を発布しました。
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梅
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