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《私の本棚 第七》 1997年(平成9年)10月
「西遊記」 呉承恩 作
西遊記は知らない人がいないくらい有名な本です。子供でも孫悟空と言えば皆知っていますし、漫画本にもなっていたと
思います。私もこの本に初めて接したのは、小学2〜3年生の頃でした。 約400年昔に書かれたものですが、題材となった三蔵法師がインドから仏典を持ち帰った(参考)のは、更に遡ること900 年の昔です。 この物語の面白さは、次々と展開する奇想天外な冒険と、孫悟空・沙悟浄・猪八戒が滅法強いわりに、大食 らいであり色欲も大いにある等、読者にとってもかけ離れたヒーローではなく、身近に感じられる点にあると思います。 大 人向き子供向きそれぞれが出版されていますが、子供の時に読んだきりで、大人向きの孫悟空なんて知らないという人も 多いかと思います。 当時三蔵法師が立ち寄ったはずの敦煌や楼蘭は、満々と水をたたえるロブノール湖畔(参考)にありました。今 は砂漠 の中にその痕跡を残すだけになっています。近くに小河墓遺跡(別称「千の棺が眠る墓地」、3〜4千年前)があります。胡楊 (やなぎ)の木でできた柱(祭祀用)が朽ち果てずに林立しています。住みよい環境の水の豊かな土地であったことが分かっ ています。数多くのミイラが発掘されましたが、身長160センチ余りの欧風美人のミイラが強く印象的に残っています。明ら かに他所から来たであろうこの人は、どんな人生を送り何を思い何故若くして亡くなったのか?知るすべはありませんが、 ついつい思いを馳せてしまいます。 |
薬師寺玄奘三蔵院
【本文との関係---縁】
平山郁夫画伯の壮大な「大唐西域壁画」があります。公開の時期が決まっていますので、予め確かめる必要があります。