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《私の本棚 第七十四》 平成15年5月「東海道中膝栗毛」 十返舎 一九 作 子供向けには「やじきた珍道中」などという題名で紹介されていたように思います。「膝栗毛」とは、栗毛の馬の代わりに膝 を使うという意味で徒歩旅行の事です。売れ具合を見ながら出版していたので最初は「道中膝栗毛」と」題名がついていたよ うです。一九(幼名市九)は、「こんなつまらない本も版元が頑張って売ってくれたのと、読者が喜んでくれたのとで、次々と伊 勢までのみならず京・大阪・安芸の宮島おまけに木曽路まで旅(出版)をすることができた」と言っています。 主人公の弥次郎兵衛はただの親父で、喜多八は男色を売る少年だと設定しています。その「道中膝栗毛凡例」の中に 「宿場での、その筋の女性との風流泊まりの可笑しみをもっぱら書く」 とも言っています。引き合いに出すのも憚られます が、四国遍路の同行二人と対極をなす二人連れです。 「ぬけ参り」 という言葉がありますが、かつては数万人の男女が抜け参りをし、行き倒れや人身売買の被害に遭った者が 多く出たといいます。京・大坂からは、北から初瀬街道、伊勢本街道、伊勢街道(参宮街道)と大まかに三つの街道が伸びて います。
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美杉村奥津
伊勢本街道、飼坂峠道標
【本文との関係---地理】